安保体制後を青年期に生き抜いた団塊の世代。その末裔として産まれた「キレる」世代の劇団です。アナログの幼少を過ごし、デジタルな青年期を送る「キレる」世代は経済高度成長下の世界の繁栄と衰退を見ることのできる希有な存在であるのかもしれません。我らが「キレる」世代が衰退の手綱を手繰らないよう懸案しつつ、演劇という精神世界に没頭していこうという中途半端な集団でございます。その「キレる」劇団の作り出す中途半端は、先達の寵児であらせられます「不条理」を穿った見解で継承した故の不可抗力なのかもしれません。ですけれどもその中途半端は時に誰よりも優しく、何よりも奮い立ち、絶対的に「不条理」であるのです。
「キレる」この劇団は正しさと悪さを明確に教えられていません。世界にはその判断を危ぶめるだけの天文学的数値の情報と知が氾濫しているからです。それらの中から億万の取捨選択をして正しさを秤にかけるのが、「キレる」劇団の宿命かと心懸けております。
1980年生まれ。2005年早稲田大学を卒業後、劇団海賊ハイジャックを立ち上げ、演出部責任者となる。同劇団で主催した9つの作演すべてを手がける。2008年に6回目の本公演「俯瞰する庭園」で第14回劇作家協会新人戯曲賞優秀賞を受賞。